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催眠小説:【闇の現小説】一覧ページ
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【闇の現小説】
前小説:http://aibox.blog.2nt.com/blog-entry-148.html




『何かを始めるときには、必ず “同士” を見つけ出せ。 その相手は近場にいるはずだ。
 だが、近すぎても行けない・・・ ふと・・目に留まった相手がその “同士” だ。
 世の中渡って行くには、「一人では太刀打ち出来ないっ」てことを理解しておけよ。』




いつそんな言葉を聞いたのか―
智也は、美帆を感じながら、その言葉を思い出していた。



「それで・・? ・・あなたの秘密って・・なぁに・・?」
顔を寄せた、耳元近くでひっそりと美帆は呟いた。。
肩と首筋・・耳元・・・そこに吐息がかかるように・・


「そうだな・・どこから話そうか。。」
美帆の首筋をくすぐるような吐息を感じながら、智也は・・克司の言葉を脳内に繰り返していた。。

「長い話? なんだったら、お店あけてから智也の部屋に行ってもいいわよ(笑)」
冗談交じりで、美帆は呟いた。
なにせ、智也はこういった話には綺麗に濁しながら違う話にするのだ。
今まで、店の後、一緒にアフターで行くことがあっても、大概はそこで終わってしまう。
美帆を欲しがる男性が多い中で、そんな普段の姿も、一目置く相手だった。


「・・あぁ、それなら、俺の家に来るか?」
智也は、首筋や耳元を悪戯しようとする吐息相手の耳元へ、唇を寄せて呟いた。

「えっ?!」
美帆は、慌てて肩に持たれかけていた首筋をあげ、智也の顔を見つめた―
なんだか・・・顔が赤い・・・

「ど・・・どうしたの? あなた本当に変よ? 今まで誘っても乗りもしなかったのに。」
変な人―
顔一面にそんな言葉を貼り付けながら、智也を見つめて反論しているのだが、
赤い顔をしていては、いつもの威力は半減している。


クス―

「なんだ・・、俺の秘密が知りたいんじゃなかったのか?」
智也は、いつもと違う相手の反応に密かにニヤつきながら、答えた。

「それは、知りたいわ。 ・・でも、本当にいいの?・・ 私襲っちゃうかもよ?w」

――お前が襲うのか?w――
そう内心思ったが、智也は顔にも出さずに、そのまま見つめながら答える。


「それは頂けないな・・・ 秘密話どころじゃなくなる・・・(微笑)」


まっすぐに見つめられながら・・・否定もせずに、若干淫靡に微笑みながら
そのまま話を続ける彼の様子に、日頃の彼との違いを感じて、美帆は余計戸惑った。

なにせこの距離が余計に戸惑う。

まず、顔がすぐ近くにあり (しかも彼女の好みである―)
両腕も首筋にかけている。(それも彼女がしたわけだが―)
この距離で、そんな返しをされては・・意識してしまうではないか。


が、ここはプロ。
戸惑いなど見せない会話に彼女も昇華させた。


「あら・・秘密話はちゃんと、聞かせてもらいますからねっ 目的はそれなんだから♪」
そんなことは気にしてないわよっと言わんばかりに、表情を変えて話す。


クスー

「はいはい― わかってるよ。じゃ、今日店が終わるまで、俺も店で飲むことにするよ。
 上がったら、一緒に帰ろう。」


― 一緒に帰ろう ―
美帆はなぜか、その言葉に、一瞬トロンとしかけた。


「・・・美帆・・・?」

「・・ん? あぁ、そうね。じゃ、しっかり飲んでもらおうかしらん♪」

「・・おいおぃ。さっきターキー喰らったのは誰だ。」


「・・・・店の最後まで、、いるんでしょ?・・・・ 
 今の貴方だもの・・・1本で足りるの?・・・」


―そう彼は、何かあるとこの店に来る―
そして、、長くいる時ほど、酒をかなり煽るのだ。 しかも、考えている時ほどそうらしい。


そんな時の彼は、一人にして置けない― 


彼女は、そう感じながらこれまで、彼との会話を有意義なものになるように努めてきたのだ。


「・・・あぁ。。そうだな・・・・

 (笑)・・・足らないなwww」


満面の笑みでそう返す彼――
なによ。心配しているのは私だけ? こっちは不安なんですからねっ
と美帆は思いながらも、誘惑しそうな顔で智也の顔を両手で包みながら、
口元へ近づきながら、見つめ・・・甘い声で・・・囁いた。


「じゃ・・・・ ロマネ・コンティ・・飲みたいな~♪」


美帆の得意技の甘えねだりである。
彼女がほしい男ほど、逆らい難い甘え方だと熟知して、彼女はこれまで使ってきた。
智也には・・・これまで使ったことはなかったが―
家に誘うのなら―――


「お前・・・ 俺を破産させる気か・・w」

「だって・・・ 私お持ち帰りするんでしょ? そんなに私安くないもの♪(ハート)」

「意味がなにか違う気がするんだがw」



えーちがうのーっ と 美帆は呟いてなにか続けて言っているが、
智也の耳には聞こえていなかった。
ただ、彼女の顔だけ・・・・何故か目に留まってはなれない・・・・・


また、静かにまっすぐに見つめられて、、美帆は戸惑う―


「な・・・なによっ」

「いや・・・・・、

 まぁ・・・・・・・ “じっくり” 味わう つもりだけどね・・・・・」



―ちょっ どういう意味よ?!―

「私の秘密はでませんからね?w」

「笑 誰も聞いちゃいないけど?w」

「だ・・」 美帆が続けて話を切り出そうとしていた時。
「マスター」 智也は大きな声で、マスターに声をかけた。


スッと美帆から身体を放し、傍らに立つカタチにする智也―


「はい。なんでしょう?」
ちょうど姿勢が整うと同時に、マスターは現れた。

「ロマネ・コンティ一つ。 入れてくれ」
智也は、不敵な笑顔をしながら一言告げた―






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