2ntブログ

admin
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

催眠小説:【闇の現小説】一覧ページ
http://aibox.blog.2nt.com/blog-entry-154.html

【闇の現小説】
前小説:http://aibox.blog.2nt.com/blog-entry-168.html



洗脳。一般名「brainwashing」

飢餓状態・睡眠不足・監禁・脅迫・暴力・強姦・薬物・拷問など用いて、
精神的圧迫(罪の意識の植え付け)などの強い外圧を与えながら、
思想(脳)を改造する(洗う)ことで、思想改造の教育方法のひとつを指す

ひどい虐待方法を使い、その中で、優しく接したり、
受け入れやすい要求を少しずつ出していくことで、
思想を変えていく。

一般的には、普通の環境に戻れば思想も元に戻ることが多いと言われているが、
根底に植えられた恐怖感などの内容により、
それらのものは、深く残ることがある。



智也は、マスターと克司についての語らいを愉しみながら、
バランタインを数杯飲み干した。
その昔、軽いビール1杯で、真っ赤になっていた頃が嘘のようだ。
これも、克司の影響の一つだったのかもしれない。


「それにしても、あなたはよく克司さんに似てきましたね 笑」
「え? そうか?」
「はい、顔立ちは違いますが・・なんでしょう? 雰囲気でしょうか、似ています。」
「・・あまり、嬉しくないな 笑」
「笑」

マスターは、そういうと暫く別の客の世話に付いた。

それにしても・・・
よくこれだけの情報を、意識の中に入れられたものだ。
いつ入れられたのかも覚えていない、内容を見つめながら、
智也は思った。

―催眠。 一般的にこう呼ばれている手法が、知らぬ間に横行している現実。
世間大衆に、目に留まるようにして、暗に隠さないシンボル。その意図。
印刷物、テレビ、ラジオ各種などから用いられる、情報バランス。
多種多様の情報を流すことでの、意識反応の鈍化。

いまや、日常に使う道具や食べ物、薬などからも
人を奴隷化&搾取しようとせんがためのものまであるといわれているが・・

まぁ、それはいい。


問題は、「今」これらを渡された事実だ。


『満足いく結果が出せて、世の中に飽きたなら・・ 「俺」を思い出せ。
 飽きさせない「世界」を「思い出させて」やるよ。』

飽きさせないというか・・・あんた。。
これは、何に挑戦状贈れって言ってんだ?
俺が今の地位についたのも、あんたの差し金かと思えてくるぜ。

ニヤニヤと頭の中で、男は笑っている。

あ~、たちが悪い。
こういう顔立ちを見るときは、大抵、こちらが困ることを相手が言う時だった。
ほんとたちが悪い・・・。

ただの何も物事をあまり知らないであろう、好青年を捕まえておいて、
―好とつけるあたり、この男の性格が出ているのだが。
夢も希望も打ち砕き、その上で、うまくいく方法を叩きいれたかと思えば、
これだ。


―あんたのお蔭で、成功できたと思っていたんだがなぁ~・・・・
 これじゃ、あんたの駒じゃないか。
 まぁ、飽きはしないがね 笑


かつて「バランタインの氷」と呼ばれた男は、心の中で愚痴った。


・・・それにしても、いつ洗脳されたのだろう?
・・・・いや、マインドコントロールだろうか?


過去を振り返って、気づいたことは、
暫く、克司さんにべったりと暮らしていたことだった。


『普通に家に泊り込めばいい 笑』

そういって、鍵を渡したあいつ。
家賃も浮くしと、家をいつしか取っ払って・・・入り浸っていた。
そのお蔭で、お金には困らなかったのだ。
飲みにも連れて行ってもらえたし、(当然、この店である)
かなり愉しかったのを覚えている。


・・・家を取っ払う時点でな~・・・入れられているよな~・・・・


飲みながら、今更ながらにそう思うが、
まぁ、そのお蔭で助かった記憶も深いため、
なんともはや、複雑な気持ちになってくる。。


毎夜毎夜、そういえば・・練習だといって、
色々、教えられたっけ・・・。


カラン―


飲み干したグラスを、顔の前まで持ち上げて、グラス越しに氷を見る。

・・・このグラスでさえ・・、俺にとっては「道具」になっちまうんだもんな・・・

氷を見ている目は、その昔、
―『そうだな。お前次第さ。どう使うか、伏せるのか。暴走させたら身の破滅だな(笑)』
と語った、男が見ていた、グラスの氷を見る目と同じだった―――




【闇の現小説】
次小説:http://aibox.blog.2nt.com/blog-entry-148.html


















管理者にだけ表示を許可する



| HOME |


Design by mi104c.
Copyright © 2024 SMと催眠、&つれづれ日記, All rights reserved.